「すべての経験には意味がある」

 お元気ですか? 明智信作です。聖書は、神が私たち一人一人にたいして計画 をもっておられる、と教えています。それ故、私たちの身にふりかかるどんな経 験にも意味と目的がある。さらに神はすべての経験が相働いて益となるようにし てくださる、と約束しておられます。

 1992年9月10日、わたしはイスラエ ルを旅行していました。その日は、死海のほとりのホテルからベエル・シェバで 開かれた、ベドウィンの市場に案内していただきました。市場で買い物をすませ、 バスに帰る途中、トイレに行きたくなりました。近くにはトイレが見当たらず、 次の休憩所までどのくらい時間がかかるかわからないので、ぎょりゅうの木のは えた所で、用を足しました。木陰から出てきて、土手を昇りかけた途端、足元に 散乱したナイロン袋に足をすべらせて、転んでしまいました。とっさに右手で支 えようとしたところ、何かがぐさっと刺さりました。手を上げてみると、肉が外 に飛び出し、血が吹き出ています。足元にはほこりにまみれた茨がありました。 その茨のとげでえぐられたらしい。すぐにバスに戻り、消毒し、止血し、化膿止 めを塗り、薬を飲みました。全身は汗でびっしょり。手はずきずきと痛みます。 旅行中健康が守られ、事故のないように祈っていたのに、なぜこんなことが起こ ったのだろう、皆さんにもご迷惑をかけて申し訳ない、と思いました。

 その翌日、 私たちは、エルサレムを見学し、イエス様が十字架を背負って歩かれた、と言わ れる道をたどって、歩きました。その時、はっと気がついたのです。なぜ、わた しが前の日、あのような怪我をしたのか? イエス様の十字架の苦しみと痛みを 少しでも味わうように、と主がゆるされた特別のめぐみだったのだ!ーーーそう 気がついた時、うずく痛みが祝福と感じました。そうして、この特別の恵みをも ってわたしに語りかけてくださった主に感謝しました。主よ、わたしもあなたの み足跡にしたがって歩ませて下さい、と心から祈りました。怪我にも意味と目的 があったのです。
                             (by 明智信作)