「悪口を決して言わない人」

 お元気ですか? 明智信作です。今朝は、菅原豊という人物をご紹介しましょ う。

 この方が亡くなったとき、少年少女時代から教会で親しく交わっていた婦人牧 師が、菅原さんのことを次のように語ったそうです。「あのね、菅原さんという 方は、絶対に人の悪口を言わない方だったのですよ。ある時、こんなことがあっ たの。ある人がいてね。みんなに嫌われることばかりしていたの。誰もが腹をた てるようなひどいことをしてね。集まった人20人くらいだったけど、誰もが憤 慨してその人の悪口を言ったの。

 ところがその中で只一人、菅原さんだけが終始黙っているのよ。誰が何と言お うと口をひらかないの。その菅原さんを見ていて、わたしむしゃくしゃしてね。 『菅原さん、あんたさっきから黙っていて、ひとことも言わないけど、あんなひ どいことをする人に、何の腹も立たないの』ってわたし言ったの。恥ずかしい話 しだけど、牧師のわたしが本気になって怒ったのよ。どうしてその人を悪く言わ ないのかと、みんなも思っていたところだったから、菅原さんは詰め寄られた形 になったの。

 そうしたらようやく菅原さん口をひらいてね。『ぼくね、昔よく人の悪口を言っ たり、人の非を鳴らして、正義の士を気取っていたんですよ。だけど洗礼の日を 期して、今後死ぬまで人の悪口を申しませんと、神様の前で約束をしたんです。 約束の相手は神様です。約束を破るわけにはいかないじゃないですか』それを聞 いて恥ずかしくなっちゃってねえ。みんなもあの時顔をあげられなかったと思う のよ。そして今日まで、菅原さんは神様との約束を守りつづけたのです。本当に 菅原さんは信仰の人でした。あのような信者には、もう滅多にお目にかかれなく なったわね」

 私は、三浦綾子さんの本を通してこの方のことを知ったのですが、聖書のみこ とばの一つに徹して生きる事が、どれだけの大きな感動と影響をもたらすもので あるかを知らされました。私も、真剣にみ言葉に従って生きる者とならせて頂き たい、と思います。あなたもいかがですか。
(by 明智信作)