「すべてのことに感謝する」

 新約聖書のテサロニケ人への第一の手紙五章一八節に「すべてのことについて、 感謝しなさい」という言葉があります。嬉しいことなら自然に感謝の気持ちもお こってきますが「すべてのことについて」なのですから、自分の気にいらないこ とでも、ただただ感謝するようにとのおすすめです。一体それはどういうことな のでしょうか。

 アメリカの有名な聖書学者で、聖書の注解書も書いているマシユー・ヘンリー という人がいます.彼はある時、高速ハイウェーでヒッチハイク風の男の人に呼 び止められ、その結果、身ぐるみはがれてしまいました。こんなことは勿論彼に とって初めての経験でした。このことを彼は日記に次のように書きました。

 「自分はその男を助けようと思って車を止めたのに、散々な目にあってしまっ た。けれども感謝すべきことはたくさんある。

 一、最初に感謝すべきことは、今までに一度も泥棒の被害にあっていないとい うこと。

 二、次に、泥棒は私の持ち物すべてを取ったが、私の命は取らなかったという こと。

 三、取られたものは、大したものではなかったということ。

 四、最後に感謝すべきことは、盗まれたのは私であって、私が盗んだのではな いということ。・・・・である。」

 泥棒に身ぐるみはがれたヘンリー博士でさえこれだけの感謝ができるとしたら、 私たちのまわりには感謝すべきことが山ほどあるのではないでしょうか。賛美歌 の中に、ひとつずつ主のめぐみを数えてみなさい、という意味のものがあります。

 数えあげればきりがないほど感謝する材料があるはずです。今日も「すべての ことについて感謝」する一日でありたいと思います。
                             (by 鴨田増一)