「二〇カ国語ベラペラ」
新約聖書エベソ人への手紙五章の一六節に「今の時を生かして用いなさい」と
いう言葉があります。
もう十年以上も前のことになりますが、種田輝豊さんの「二〇カ国語ベラペラ」
という本を読みました。たとえ一つでも外国語をマスターすることは並大抵でな
いのに、二〇カ国語をマスターしたという体験談です。本を読みながら、この「時
を生かして用い」ることについて、考えさせられたことがありました。
二〇カ国語修得の秘訣は、どこにあったのでしょう。答えは「時を生かして用
い」たからだと思います。彼は外国語修得のために、実に上手にチャンスをとら
えています。一分といえども無駄にしなかったようです。彼の前に未知の外国語
が現れた時、それは彼にとってその外国語を勉強する第一日となりました。
「ある朝、汽車で学校へ向かう途中、車内に中年の外人婦人が座っているのを
見たが、網走駅に着いて降りる時、その婦人は一枚の新聞を席において出て行っ
た。何気なくそれを見ると、スウェーデンのキリスト教布教新聞であった。」と
彼は書いています。早速その午後、彼はそのスウェーデン婦人の居場所を確かめ、
愛用のテープレコーダーに本場のスウェーデン語を録音しました。またある喫茶
店でイラン人女性と知り合ったことが、彼のペルシャ語修得のきつかけを作りま
した。
チャンスを上手にとらえることは「時を生かして用い」ることです。そしてそ
れはすべてのことを成し遂げる上で必要なことです。
「時を生かして用い」る一日が今日も始められるように、お互いに心がけましょ
う。
(by 鴨田増一)