「思いおこすための日」

 私達は毎年八月一五日になりますと終戦記念日を迎えますが、戦争をいやとい う程経験した私にとってこの記念日ごとに当時を思い出し感慨無量のものがあり ます。

 さて、ドイツの前大統領であったリヒアルト・フォンヴァイゼッカー氏は、数 年前のヨーロッパの終戦記念日にあたる五月八日の演説の中で次のように語って 万雷の拍手を得ました。

 「われわれにとって五月八日は、ドイツの過去において何をしてきたかを思い 起こし、それを誠実に悔いる日としなければなりません。戦争をおこしたのはド イツ民族の章任です。それをまず認めて悔いてこそ、はじめて将来を平和に生き ることができるのです。過去に目を閉ざすものは現在に盲目となります。」

 何というすばらしい胸を打つ演説ではありませんか。ドイツの良心がこの中に うかがえます。イランとイラクが戦争していた時ペルシャ湾でイラン航空機を撃 墜した米巡洋艦の艦長が「この重荷は私が一生背負う」と語った発言と共に、過 去に目を閉ざすことなく、それに誠実に立ち向かうことの大切さを教えてくれま す。

 私達の神様は、私達が過去に犯した罪を誠実に悔いて許しを求める時、私達の すべてを受け入れて下さいます。

「人は自分のまいたものを、刈り取ることになる」(ガラテヤ人への手紙六の七)

とあります。臭いものにはフタをするのではなく、ひとつひとつを誠実に思い出 して、主の前に悔い、キリストの血と肉すなわち十字架の犠牲によって許される 喜びを味わいたいものであります。キリストの十字架はあなたのためだったので す。
(by 鴨田増一)