真のゴールをめざして

 旧約聖書の箴言という書の29章の18節に「幻がなければ民は堕落する」とい う言葉があります。

 幻とはヴィジョン、目的のことです。毎日の生活で、目先の働きだけに目を奪わ れて、それらに翻弄されてゆく時、私たちの生活は困窮し、不平不満に満たされてゆ きます。しかし、ヴィジョン、目的を持って生きるとき、人生に活力が生まれま す。

 数年前に、ベトナムで行われたサッカー大会の予選リーグ、最終戦でインドネシ アとタイが対戦しました。両チームとも予選突破をほぼ決めていました。しかし一 位通過ですと、熱狂的声援を受ける地元ベトナムと準決勝でぶつかります。それは 避けたい。なんとか負けたい。同点で迎えた終了間際、なんと両チームが自分のチー ムのゴール(自殺点)を目指してボールをつなぎ始めたのです。負けるための珍試合 が始まりました。サッカー本来のゴールが見失われたその試合に対して、両チーム に罰金が課せられましたということです。

 私たちが毎日、真のゴール、ヴィジョン、目的を見失うことなく歩むことができ たらどんなに素晴らしいでしょう。

「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。」

これは、新約聖書のマタイによる福音書6章の33節の言葉です。自分を取り囲 む人々に祝福を与えることを人生の目的として生きることができたら、どんなに 素晴らしいことでしょう。

 あなたのご家族に幸せを与えるために、あなたの同僚のお幸せのために、ご自 分の人生を用いることができたら、どんなに素晴らしいことでしょう。もし私た ちが、人生のヴィジョン、目的をもって生きることができたら、どんなに苦しく、 つらいときでも、それらを乗り越えてゆく力がきっと与えられるでしょう。
(by 藤田 昌孝)