賜物

 皆さんは野菜と果物の違いをごぞんじですか?

 その区別の方法にはいくつか説があるようです。中でも興味深いのは、言葉の 由来で区別する方法です。それによると、果物という言葉は、くださる物、賜物、 という言葉から、できたのではないかというのです。ですから、果物というのは、 本来、人が耕したり、栽培することなしに得ることのできる物であって、人が土 地を耕し、世話をして、汗水流して収穫するものを野菜とするのだそうです。植 えてある樹木から、毎年、自然の恵みとして、いただくことのできる物、これが 果物だというのです。

 世の中には、この野菜的なものと、果物的なものがあります。働いて得ること のできた収入。これは野菜的なものです。それに対して、思いもかけない人から もらったプレゼント、友人から手紙。優しい言葉、これらは果物的なものといえ るでしょう。自分の努力や業によって得てゆくもの、これが野菜的なものであり、 自分の努力ではなく、受ける資格のないものまでもが受けることができる他者か らのプレゼント、これが果物的なものです。

 それでは、聖書に書かれている救いとは、野菜的なものでしょうか。それとも 果物的なものでしょうか。エペソ人への手紙2:8を見てみましょう。

「あなたがたの救われたのは、実に、恵みにより、信仰によるのである。それは、 あなたがた自身から出たものではなく、神の賜物である。」

 聖書の救いは自分の努力や業によるのではなく、天からの恵みとしていただく ことのできる、果物、賜物なのです。
(by 藤田 昌孝)