時間を大切に

 いつの頃か、もうずいぶん前になりますが、サンフランシスコ郊外の小高い丘 の上にあるパシフィック・ユニオン大学を訪れた時のことです。美しい緑に囲ま れた図書館の入口を入った正面の壁に、時計がかかっていて、〃時間を大切に〃 と書いてありました。さらに〃勤勉は献身と同じように真の宗教の一部分である〃 という、アメリカの宗教家であり教育家であるE・G・ホワイトの言葉も刻まれ ていました。

 時間を大切にすることと勤勉は、切っても切れない関係にあるのですが、その 勤勉が実は真の宗教教の一部分となるほど重要なことであるという戒めです。改 めて、このことに気付かされ、厳粛な思いになりました。

 今、こうしている時にも刻み続けられている「時」が、再びかえってくるもの でないことを考えた時、尚一層身の引き締まる思いがします。一日、一週間、一ヶ 月、一年と、同じ時がめぐり来るような錯覚に私達は陥りますが、同じ時は一刻 たりともかえってこないのです。このような永遠にかえってこない今の一刻一刻 をどのように生きていくか、そこに宗教的な意義を見いだすのです。

 新約聖書のエペソ人への手紙五章の一六節に、「今の時を生かして用いなさい。 今は悪い時代なのである」と書いてあります。

 うっかりするといろいろな誘惑やこの世の悪に押し流されて、大切な一刻一刻 が無駄になります。今こそ聖書のすすめに従って、今日の一刻一刻を大切に過ご してまいりましょう。
(by 鴨田増一)