アスファルトときのこ

 ずいぶん昔のことですが、私が函館に住んでいたころ、町を歩いて、「あれ?」 と思って立ち止まったことがあります。

 デパートのウインドウの下、その大きな建物と道路のちょうど境目の所なので すが、アスファルトの路面から、ぴょこりと何かがはえているのです。近くによっ てよーく見てみますと、それは一本のキノコでした。

 一本のキノコがアスファルトの硬い路面を突き破って生えて出てきているので す。キノコの生命力と力強さに私は感動を覚えながら、そっとそのキノコに触っ てみました。アスファルトを突き破るくらいですから、どんなにか硬いキノコだ ろうと思いましたが、触ってみますと以外にもとても柔らな感触でした。

 こんなに柔らかい小さなキノコが、どうして硬いアスファルトを突き破ること ができたのだろうか。命を持つものの力を改めて知らされたような気がしました。 アスファルトは、どんなに丈夫で硬くできていても、命を持ちません。

 しかし、このキノコはどんなに柔らくともその内に命を持っています。命を持 つものは、持たないものをうちやぶる力を力があるのです。命のない所では1+ 1は2にしかなりません。それ以上は増えませんし、変わることはありません。

 しかし、命のある所においては、1+1は10にも100にもなることがある のです。ちょうど小さな種に水をあげると、その種がやがて芽をだし、大きな大 木になりえるようにです。

旧約聖書の申命記32:47には次のような言葉が書かれています。 「この言葉はあなたがたにとって、むなしい言葉ではない。これはあなたがたの いのちである。この言葉により、あなたがたは長く命を保つことができるであろ う」。

 聖書の言葉は生ける神の言葉です。聖書を読んで豊かな命を得る者となりたい ものです。
(by 藤田 昌孝)