涙の効用
旧約聖書の中にサムエルという預言者が出てきます。預言者とは、神様から言
葉を預かり、それを人々に語ることを任せられた人のことを言います。
預言者サムエルは古代イスラエルの歴史において大きな役割を果たします。い
つの時代もその歴史を動かす重要な人物はいるものです。彼もその一人です。そ
れまで、道徳的退廃を示していたイスラエルの国を建て直し、ダビデ王、ソロモ
ン王と、イスラエルの全盛期を迎える上で大変重要な役割を果たします。
そのサムエルを生んだのが母ハンナでした。母ハンナにはなかなか子どもが与
えられず、もう一人の妻ペニンナからいじめを受けます。つらくて苦しくて食事
も喉を通らない日々が続く中、神様に激しく泣きながら祈りました。
「神様、どうか、私のようなものの悩みをかえりみてください。男の子が与えら
れましたら、わたしはその子を一生のあいだ神様にささげます。」この涙の祈り
からサムエルが生まれ、この激しい涙の祈りより新しい歴史が生まれたのです。
イスラエルの歴史を変えたのは、サムエル、そしてハンナ、そして、ハンナの
涙であったと言えるでしょう。
聖書の言葉
「涙をもって種まく者は、喜びの声をもって刈り取る。種を携え、涙を流して出
て行く者は、束を携え、喜びの声をあげて帰ってくるであろう。」詩篇126編
の5節6節です。
私たちの抱えている大きな悩み、問題をそのまま、神様に注ぎ出してゆくなら
ば、その悲しみの祈りは、涙の祈りは、1つとして空しく地に落とされることは
ありません。神様の前に流す涙は、祈る私たちを変え、周りを巻き込みながら、
家族を変え、職場を変え、神様のご計画を豊かに実現してゆくのです。
神様は、神を愛する者たち、神様に涙する者たちと共に働いて、その涙を益と
してくださる下さることを信じ、感謝いたします。
(by 藤田 昌孝)