永遠の命
私が、大学生の頃の話です。
ある文化系のクラブに入部して、熱心にクラブ活動に参加しておりました。
朝は、早くから、夜は遅くまで、キャンパス内でそれは、それは熱心に、本来の
授業の出席にも差し障りが出るほど、活動が行われ、部員としては、熱心に参加
していました。
その中で、同期の女の子が、この熱心さに付いて行けず、色々と悩んだ末、退
部してしまいました。私達、同期の残りのものは、退部を思い直すように、説得
しましたが、かないませんでした。退部するときの彼女の顔は、失意に満ちた表
情で、まるで、脱落者として一つの社会を離れていく、惨めな者のような印象を
受けました。
彼女が退部してから1週間ほどして、学食で、ばったり出くわしました。その
時の彼女の顔は、最後に見たときの表情とは、異なり、嬉しそうに満面に笑みを
たたえていました。そして、彼女は、言いました。「私、永遠の命をもらったの」
一瞬何を言っているか解りませんでした。その時、彼女から聞いた言葉は、後
にも先にも、この一言だけでした。私は、心の中で、「永遠の命をもらったって、
不老不死の薬でももらったのかいな、変な詐欺師にでも引っかかっていなければ
いいけど」と思いましたが、その言葉を口に出して言うことが出来ないくらい、
彼女の喜びの雰囲気に圧倒されていました。
後になって、解ったのですが、彼女は、その時バプテスマを受けてクリスチャ
ンになっていたのです。その後、私は、10年ほどしてバプテスマを受けたわけ
ですが、彼女の大きな喜びが、私に対する伝道となったのです。
聖書の御言葉を語るわけでもなく、理屈としての神様の救いを説かれたわけで
もないのですが、唯、唯、喜びに満ちあふれている彼女の存在が、私にとって深
い感銘を覚えるものとなったのです。
いつも喜んでいなさい。 第1テサロニケ5:16
(by 和夫)