三余の効用

 去年の京都奈良をはじめとする関西地方の紅葉は近年まれに見るほどの美しさ だったと言われています。目を奪われるようなモミジやイチョウを見ていて思っ たことは、木々をはじめとする自然界は、その季節季節に応じた美しさをたたえ ている、ということです。

 早秋、木々は芽を出し色づきます。新緑の春を向かえ、花を咲かせ、緑に満ち たまぶしい夏、そして紅葉の秋、雪化粧をする冬の木々。

 私たちの人生にもその年代年代に応じた美しさがあります。誰しもが微笑まず にはおられない、赤ん坊の頃。いたずら盛りの子どもたち、少年少女、青年、そ して熟年を向かえ、人生の円熟期に入ります。

聖書の言葉
若い人の栄えはその力、老人の美しさはそのしらがである。
しらがは栄えの冠である、正しく生きることによってそれが得られる。
箴言16章の31節20章の29節の言葉です。

 三つの余りと書いて三余という言葉があります。季節で言うなら、それは冬、 一日の中では夕ぐれ時、人生においては老年期をさします。

 人はその三余をどのように用いるかによって生き方が大きく変わってきます。

一日の仕事を終え、さてどのように過ごすか、多くの働きができない冬の季節を どのように迎えるか、年を重ね、人生の後半にさしかかった者としてどのように 生きるか、それはその人の人生のいろどりを決めてゆくものとなるでしょう。

 一日の務めを祈りと感謝を持って閉じることが出来たら、働きが思うようにで きないその季節、聖書を読み、心の糧を蓄えることができるなら、人生の後半、 神と人のために感謝をもって過ごすことが出来たなら、その人の人生はきっと豊 かな色合いをたたえるものとなるに違いありません。
(by 藤田 昌孝)