主よ、あなたのみわざはいかに多いことであろう。あなたはこれらをみな知恵を もって造られた。地はあなたの造られたもので満ちている。詩篇104:24

 野ウサギにげろ

 雪の上に動物の足跡がつづいています。小さな足跡と大きな足跡が2つずつ。 野ウサギの足跡です。野ウサギは、雪をけって、いっしょうけんめいかけていま す。どうしたのでしょう?

 「アツ、」やっぱり、キツネにおいかけられています。こんな時、長い後ろ足 が役に立ちます。耳をピンと立てて、大きな耳で キツネの足音を観きながら、 にげる、にげる。

 ウサギの耳はもう一つ、大切な役目をしています。それは、体が、あつくなる と、耳から熱を出して体をさますのです。(犬は走った後、舌を出します。人間 はあせを出して、体を涼しくします。)

 野ウサギは、大きい木の根元まで来ました。木のまわりを、グルグルまわって、 又もと来た道に、もどり始めたかと思うと、おもいっきりピョンと横へ、ジャン プしました。

 どうしたのでしょう。こうすると 足跡をつけて来た、キツネも、野ウサギの 足跡を見失ってしまうのです。

 ようやく キツネから逃げることができた野ウサギは、すっかり、おなかがす いてしまいました。

 でも、冬山は、雪が深く、食べ物が少ないのです。雪の上に出ている 木の芽 をかじったり、雪を掘って、花や木の実をさがしたり、クリやドングリが見つかっ たら、大喜びです。

 春、雪がとけて土が顔を出すころ、それまで白かった野ウサギの毛は、だんだ ん茶色に変って来ます。秋から冬に向う時は茶色から白に変身するのです。ふし ぎですね!雪の上では白く、土の上で茶色の方が、敵に見つかりにくいからです。

 神様の愛は、小さな野ウサギにもそそがれています。

 六月のある朝、やぶかげで、小さな2ひきの赤ちやんが産まれました。フワフ ワと、やわらかい毛が生えていて、ぱっちりとしたかわいい目は、生まれた時か ら見えるのです。

 つのや、きばのないウサギは、敵におそわれた時逃げるしかないので、すぐに 歩けるようになります。

 お母さんのオッパイは、おなかに入ると、ヨーグルトのように固まって、お母 さんが二、三日、帰らなくても、おなかがすいて死ぬ事がない様に、神様は造ら れたのです。かたまったおちちが、少しづつとけて栄養となるからです。

 初めて外へ地てみた野ウサギの赤ちやんは、たんぽぽの芽をおいしそうに食べ ました。でもイタチがねらっていたり、それはそれは、危険な事がいっぱい。

 ある夏の夕方、山の斜面を歩いていると、突然空から黒いかたまりが、まいお りて来ました。イヌワシです。いぬわしは、高い所から野ウサギをねらっていた のです。

 野ウサギは、ひつしで逃げます。アツ!!イヌワシのするどい爪が野ウサギを とらえました。次のしゅんかん、野ウサギは、ぱねの様な後ろ足を使って、飛ぶ ように立って立って、岩のわれ目に逃げ込みました。

 助かったのです。イヌワシから逃げられたのは、野ウサギの背中の皮が破れや すくなっているためです。

 秋になり、山の木の葉が赤や黄色に色づくころ、神様は野ウサギの毛も白くし てくださいます。野ウサギの子は、すっかり大きくなって、かしこくすばしっこ い大人になりました。

 冬に備えて大好きなクリや、ドングリの実をおなかいっぱい食べましたよ。い つの間にやら 体の毛も白くなつて、いつ雪が降ってもだいじょうぶです。
参考図書  野ウサギ逃げろ 新日本出版社
(提供:母と子のはこぶね学園)