あなたは黙っている人のために、すべてのみなしごの訴えのために、口を開くが よい。箴言31:8

 迫害されるヤマアラシ

                          話すことのできないヤマアラシにかわって、弁護してあげましょう。ヤマアラ シは決して自分の方から、攻撃をしかける動物ではありません。春や夏の間は、 森の草や木を食べ、秋や冬になると、木の皮をかじって満足しています。

 しかし、ある時、森の中に人が入って行って、木を切り払った時、ヤマアラシ の住みなれた世界は、全く変ってしまいました。

 ヤマアラシとっては、いつもと同じように、そこにはえている草や木を食べた のですが、それは人間が作った作物や、建築用の用材だったのです。こうして、 人間とヤマアラシとの間に 争いが起こり、いつものように、人間が勝つことに なるのです。

 昔は、ヤマアラシは、アメリカのどこの森にもいました。しかし、今では北の 方の森にしか、余りすんでいません。ヤマアラシが荒す被害というのは、いわれ ているよりもずっと小さなものです。立ち木に及ぽすヤマアラシの影曹は、山火 事や、害虫や、開拓の害に比べれば、ないに等しいほどです。

 それどころか、時には、ヤマアラシが重要な役割を果たすこともあるのです。 というのは、ヤマアラシが食べて、木や草をまぴいてくれるおかげで、新しい木 や草が、日光を受けられるようになり、すくすくと育つことが出来るようになる こともあるのです。また、ヤマアラシに皮を食べられて枯れてしまった木は、木 をダメにする害虫を食べてくれるキツツキや、その他の鳥の家になったりもしま す。

 人間が欲張りすぎて、ヤマアラシのような動物を殺す時、自然の調和をこわし、 動物だけでなく、人間自身も、痛いめをみるということがあるのです。

 人間に嫌われている動物でも、どこかで役割を果しています。だれも仲良くし てくれない人を、愛をもって守ってあげましょう。貧しい人や困っている人を、 助けてあげましょう。
(提供:母と子のはこぶね学園)