恵みの力

 新約聖書のテモテ第二の手紙の2章1節で、使徒パウロは年若い我が子のよう な共労者テモテに次のような言葉を語ります。

2:1 そこで、わたしの子よ。あなたはキリスト・イエスにある恵みによって、 強くなりなさい。

 キリスト・イエスにある恵みによって強くなるとは、いったいどういう意味な のでしょうか。恵みとは、本来、受ける資格のない者が受けることを言います。 恵みとは、自分の力や資格によるのではなく、神様のなされた御業によって活か されることを意味します。

 つまり、ここでは、愛されるに値しない者が神様に愛されることによって強く なりなさいということです。十字架の死によって示されました、イエス様の熱い 思いを身に受けて強くなりなさいということです。

 私たちは、誰かに、愛されようとしている間は強くなれません。愛されようと 思えば思うほど、自信がなくなります。愛されるために多くの業をなしたとして も、決して強くなってはいません。やがて不安が襲うでしょう。果たして、自分 は愛されているのだろうか?愛されようと思えば思うほど、自分で自分を受け入 れられなくなってゆくのです。

 しかし、キリスト・イエスの恵みに生きるということは、愛される資格のない 自分がイエス様に激しく愛されて生きるということです。救いにあずかる資格の ない、罪人の私がイエス様の十字架の故に救われた者として生きるということで す。

 人は、誰かに愛してもらうために努力をし、表面的には変わったとしても、本 質的にはなかなか変わりません。 しかし、人は愛されることによって変わって ゆきます。

 愛されて初めて、愛されるにふさわしいものに変えられてゆくのです。愛され て初めて、何かができるようになります。愛されることによって、初めて自分自 身を受け入れることが出来るようになるのです。愛されることによって積極的に なります。そして、他者を活かすための何かを果たすことが出来るようになるの です。

 聖書は語ります、あなたは、キリスト・イエスの恵みによって強くなりなさい。 神様に愛されている事を知り、その愛のうちに成長して行きたいものです。
(by 藤田 昌孝)