飢え渇き
皆さんは、海に住む蟹を飼ったことがありますか?私は小学校の教師をしてい
るとき、海に住む蟹を数ひき飼育したことがあります。時々、ポリタンクを車に
積み、海の水を汲みいきました。その水で飼うのです。
しかし、問題は空気なのです。海に住む蟹はどうやら、水の中で呼吸をするよ
うなのです。ですから、水にいつも新鮮な空気を入れてあげなければなりません。
きれいな海の水を入れてあげても、空気を送り込む装置の電源が抜けていたりす
ると、蟹はそのうち、口から泡を吐いて死んでしまいます。蟹は水の中の空気を
求めているのです。
さて、現代の日本の若者が今一番感じている、深刻な飢え渇きといったら、そ
れはなんだと思われますか。それはお金や道具、物質的なものではありません。
心理的、社会的ものです。
一言で言い表すなら、それは愛です。現代ほど、チマタに愛という言葉が満ち
ているときはないと言われますが、しかしその中で若者は実は愛に飢えているの
です。彼らは、いつも、人々から理解されたいと願っています。自分のことを認
めてもらいたいとおもっているのです。
あたかもそれは、蟹が口をパクパクさせて新鮮な空気を欲しているかのようで
す。そしえ、あながち、このことは、若者に限ぎったことでは無いかもしれませ
ん。
今、誰しもが皆、理解されたい、認められたい、愛されたい、必要とされたい、
感謝されたい、と泡を吹いているのではないかと思われます。
しかし、それを、人間関係の中で、満たそうとしても、中々難しい場合があり
ます。神様との関係がなければ、この飢え渇きは、いつまでの続きます。
水の中に入って新鮮な空気をとらなければなならない蟹と一緒で、私たちは、
神様の関係の中に入って、理解され、認められ、愛され、必要とされ、感謝され
てゆくとき、はじめて、真の平安を得ることができるのではないでしょうか。
(by 藤田 昌孝)