才能を発掘できる人
サッカー・ワールドカップでは日本は惜しくも予選で敗退してしまいましたが、
先日、知り合いの牧師が次のような話を教えてくれました。
ある方が、フランスのサッカー評論家に、「日本は、シュート力、得点力が不
足しているように思えるが、優秀はフォワードを育成するためにはどうしたらよ
いか」という質問をしました。すると、その評論家が答えました。
「優秀なフォワードは、育成するものではない。天からの贈り物だ。日本にも、
優秀なフォワードが与えられるように祈る」。優秀なフォワードは先天的な才能
が必要、天才肌の選手が多いということなのでしょうか。
そしてその評論家はこう付け加えました。「しかし、優秀なフォワードは必ず
しもバランスの取れた選手ではない。えてして癖のある選手が多く、なんらかの
欠点を持った選手が多い。協調性がなかったり、バランスを欠いていたりする。
だから、優秀なフォワードを発掘するためには、優れた目をもった指導者、忍
耐をもって、天才フォワードの力を発揮させることのできる、管理者、優秀な監
督が必要なのだ」。ということでした。
なるほど、日本人は盆栽(凡才)を作るのが上手だと聞きます。バランスよく、
美しく、しかしどこか、小さくまとめてしまう、ところがあります。何でも一通
りこなせる器用な人間は上手に作りますが、しかし、その人の個性と才能を生か
した大器を作ることにかけては、検討の余地があるのかもしれません。
前述の牧師さんはさらに次のようなお話をしてくださいました。昨年亡くなら
れた「現代経営学の父」と呼ばれるピーター・ドラッガー氏が、人の才能を発掘
できる人の条件として、次の二つをあげています。
1つは、何かに貢献したいと願っている人。何かに貢献したい、成し遂げたい、
と願っている人は、そのために才能ある人を見つけ出すことができます。
しかし、自分自身の利益や損得ばかりを考えている人は、人の才能に気が付か
ないばかりか、それをうとましく思います。人の才能を発掘することのできる人
の第一の条件は、何かに貢献したいと願っていることです。
第二の条件は、自分の強みや才能を知っている人です。自分の強み、才能、賜
物を知っている人は、他人の才能について嫉妬心を持たなくてすみます。自分の
才能を発揮させながら、他者の才能を喜んで歓迎できるのです。
自分の才能を知らず、自分の強みを活かすことが出来ないでいる人は、他人の
才能に嫉妬します。その人を用いるどころか、足を引っ張ってしまうのです。人
の才能を発掘することのできる人の条件の二番目は、自分の強み、才能を良く知っ
ているということです。
神様は、私たちに、「何かに貢献したい」という願い、神様から与えられるヴィ
ジョン(展望)をお与えくださいます。
「あなたがたのうちに働きかけて、その願いを起させ、かつ実現に至らせるのは
神であって、それは神のよしとされるところだからである」(ピリピ2:13)。
そして、そのために、人それぞれ、違った賜物、才能を与えてくださいます。
そして、それぞれの異なった才能や賜物をもって互いに分かち合い、活かし合い、
助け合って、主のヴィジョンを実現してゆくことがゆるされているのです。
「賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ霊です。・・・一
人一人に”霊”の働きが現れるのは、全体の益となるためです」
(コリント氓P2:4、7)。
(by 藤田 昌孝)