父からの手紙

 以前大阪センター教会のお礼拝で天野裕司先生が、次の文章をご紹介ください ました。

 エジプト人の国連職員ジャン・セリム氏が、生前、まだ生まれていない子ども のために送ったお手紙の内容です。ジャン・セリム氏は、コソボでADR A(ア ドラ)と共に働いておられましたが、2003年、バグダッドに入った翌日に、 バグダッド国連事務所爆弾テロ事件の犠牲となられました。33歳でした。

    男の子であろうと、女の子であろうと、
    頭がいい子であろうと無かろうと、
    美しい子であろうと無かろうと、
    いつも人々の見る目によって異なる基準よりも
    僕にはもっと大切なことがある。

    君が真の美しさを身につけることだ。
    物事をいつも正しく感じとる人々が
    大切にしてきたあの美しさ。
    それは人が目で見ることはできない。

    僕は神に祈る。
    君が平和と喜びの子となるように。
    人々に、とりわけ最も虐げられた弱い人々に、
    いたわりとやさしさを持った子となるように。
    輝くものが全て金でないことを、
    すぐに見分けられる子となるように。

    君が居る場所、行く所、
    暖かさと優しさを残せるように。
    君が人々の悲しみを慰め、
    元気を高めることができるように。
    いつも、君が正しいと信じることに、
    威厳を持って、勇気を示し、
    高い大きな声で語れるように。

    君が逆境にあって、
    多くの人々が君を非難するとしても、
    頭を低めてはいけない。
    君を愛する人々の目を、
    自分は常に善を求めてきたのだという
    確信をもって、見つめることが出来るように。

    そして善を求めることは、それが誰であれ、
    他人を愛することなのだ。
    わが子よ、重要なのは君が幸せなこと。
    君が楽しく人生を送ること。

    君が人を愛するように、
    君が愛されていると思えること、
    そしてなにより自由を感じること。

     父ジャン・セリムより

 私たちは、多かれ少なかれ両親から何らかの願いを受けて今日まで生かされて きました。

 天のお父様(神様)も私たちに明確な願いを持っておられます。代表的な願い は、以下の3つだと思います。

1.真の神様を知る。
2.その神様がご用意された永遠の命を受ける。
3.神様からいただいた能力を持って神と人に仕え、前の1,2を他者と分かち   合う。

 ジャン・セリム氏の奥様は、ご主人の告別式の挨拶で、先の手紙をご紹介され た後、次のように結んでいます。

    愛する貴方よ
    私は貴方と一緒に出来たはずであったように、
    マティア・セリムを育てるため、私にできる限りのことをすることを、
    貴方に約束する。
    マティア・セリムは安らかな子供時代を過ごし、
    貴方がどういう人であったかを
    学びながら育ち、
    貴方の願いに力づけられていくだろう。
    貴方の思いは、常に私たちとともにあるのだから。

 私たちも、神様がどういう方であるかを学びながら育ち、神様の願いに力づけ られて、生かされてゆきたいと思います。

「わたしはあなたがたを友と呼ぶ。父から聞いたことをすべてあなたがたに知ら せたからである」(ヨハネ15:15)。
(by 藤田 昌孝)