5%にエネルギーを

 先月の2日に、東京の御茶ノ水クリスチャンセンターで、「教会におけるリー ダーシップ」というセミナーに出席させていただきました。

 講師はハワイのニュー・ホープ・クリスチャン・フェローシップ・オハウとい う教会の主任牧師ウェイン・コデイロという先生でした。

 先生は13年前に、伝道が最も難しいといわれていたハワイのホノルル市で開 拓伝道を始められました。現在は11000名の人々が礼拝する教会となり、初 めてキリストを心に受け入れてバプテスマを受けられた方は8500名に上りま す。

 しかもこの教会は、牧師を初め、教会員全員が毎日、聖書を読み、神様からい ただいた知恵や恵みをノートに書き留める習慣をもっているそうです。教会員は 毎日、聖書とノートを開き、そこから霊的な食事を自ら取ることを養われている のです。

 コデイロ牧師自身、超多忙な働きの中、3年前に「燃え尽き症候群」で精神科 の治療を受けています。今は完治されていますが、その経験は、彼をしてリーダー シップのあり方や捉え方にずいぶんと変化を与えていったようです。

 セミナーの主な内容は、
「教会を大きくすることよりも、もっと大切なことがある。教会の活動を発展さ せることよりも、もっと重要なことがある。それはリーダーの人格育成である」

「牧師のリーダーとしての人格の成長が、教会各部のリーダーの人格の成長につ ながる。それなくして教会の成長はない」

というものでした。

 その中でも、たいへん興味深かったのは、「5%にエネルギーを注げ」という ものでした。それは次のような内容です。

 私たちのしている働きの85%は他の人でもできます。残念ながら私たちはそ れほど重要人物ではありません。さらに、残り15%のうちの10%もトレーニ ングさえ積めば、これもどなたかに代わっていただけます。

 なんと、私たちの働きうち、95%は必ずしも私でなくてもよいのです。代わ りがきくのです。ところが最後の5%だけは、私にしかできません。代わりがき かないものなのです。

 たとえば「子供であること」はその一つです。私たちは必ず誰かの子供です。 親が健在であれば、子供として親孝行をすること、これは私にしかできない5% の大切な事柄です。

 結婚されている方は、夫であり、妻であること、これも私にしかできない5% の事柄です。お子様を授かれば、父であり母であること、孫を授かれば、祖父、 祖母であること、これも私にしかできない5%の事柄です。

 そしてもう一つ、忘れてはならないこと、それは自分を成長させることです。 これも私にしかできない5%の重要な事柄です。自分の信仰や人格を成長させる ことについて、誰かに代わっていただくことはできません。自分で果たさなけれ ばならない事柄なのです。

 私たちが、他者に良い影響を与えることのできるリーダー(クリスチャン)と なるためには、何よりもまして、この5%において優秀でなければなりません。 この5%において成長してゆかなければなりません。この5%にエネルギーを注 がなければならないのです。

 そしてこの5%が残りの95%を決めてしまいます。私たちのこの世での働き も、教会での働きも、みなこの5%の成長にかかっているといっても過言ではあ りません。

「自分の家庭を治めることを知らない者に、どうして神の教会の世話ができるで しょうか」(テモテ氓R:5)。は、まさにこのことです。

 私たちは家族のために、自分の成長のために、エネルギーを注がなければなり ません。それは必ずしも時間の問題ではありません。現実問題、私たちは95% の働きに多くの時間が取られています。

 それでも、私たちはその中にあって5%を最優先とし、そこにエネルギーを注 いでゆかなければならないのです。
(by 藤田 昌孝)