「今、現代人に求められていること」
お元気ですか? 明智信作です。Tさんの父親は、かつて身の毛もよだつほど
の恐ろしいアルコール中毒で、幻覚、幻聴に悩まされていました。この父親のた
めに、家族はいつも恐怖におびえ、逃げまどう生活を送っていました。ある日、
ついに我慢の限界に達し、家族は父親を一人残して、別居生活を送るようになり
ました。セブンスデー・アドベンチストのTさんは、毎日夕方になると、近くの
川の土手に出かけて、父親のためにひざまずいて祈りました。毎日、毎日、欠か
さず祈り続けました。ある土曜日の朝、いつものように教会に出席し、礼拝して
いると、彼のすわっていた席の後ろの方で、小さなざわめきがありました。何だ
ろうと思って、彼が後ろを振り向くと、なんと、そこに、父親がすわっているで
はありませんか。孤独な生活を送っていた、あの酒乱の父が、今、彼の後ろの方
に座って、神を礼拝しているのです。神の奇跡という以外に表現の方法がありま
せん。Tさんにとって、それはことばに表現できないほどの大きな喜びでした。
聖書の中に、帰ってきた放蕩息子を、走りよって迎えた父親の喜ぶ姿が描かれて
いますが、あの父親と同じ喜びを味わったのです。それは、神の喜びと同じ喜び
です。父親の為に、毎日毎日、涙をもって祈り続けたTさんに与えられた、神か
らの最大の祝福でありました。Tさんは祈りを通して、神の思い、キリストの思
いをいただいたのです。これは、誰かの為に祈り続ける者に、神が与えてくださ
る、最大の祝福であります。誰かのために祈る祈りは、決して空しくなりません。
すぐに答えられないとしても、祈り続ける間に、私たち自身の心が、神と一つに
させていただき、神の心をもつ者に変えられるのです。現在、人の心から、愛と
思いやりが失われてきています。多くの人の愛が冷えています。あなたの生活の
中に、自分のことだけでなく、家族、友人、隣人の為に祈る時間を組み入れたら
いかがでしょうか。誰かのために祈ることこそ、現代人の緊急の必要ではないで
しょうか。
(by 明智信作)